DRAeGON REAL DEAL 制作日記
しばらく体の調子が良くなくて、夏のワンフェスは製作中止という苦悶の決断をしてしまった。
次の10・9 WHF横浜DASHには再起を計りたいと思っていたのだが、
体と気持ちが上向くのは9月も終わりになってからだった…
9.28 ともかく創作復帰

これまでのDRAeGONで一番不満だったのが脚だったので、今回は先ずそこから始める事にした。
まさに地に足を着けたスタートである。
う〜む。格段にリアルになったのでは?
でもちょっと大きく作りすぎたかな。
9・30 どすんと胴体

胴体を合わせてみると、やはり重量感がある。
問題は可動部のボールジョイントの強度だ。
当初は前回同様コトブキヤのL(6mm玉)で大丈夫だろうと思っていたが、
立たせた場合に前半分の重量を支えきれない可能性が高いので、急遽LL(8mm玉)を買って来た。

左がコトブキヤボールジョイントL、右がLL
試してみて、LLはかなり保持力はあったのが、商品個体差によってやや弱いと思えるものもあった。
そこで同じ8mmなのだが、ホビーベースの特大ジョイントも買ってみた。

胴体に差している左がコトブキヤLL、右がホビーベース特大(軸はコトブキヤ)
DRAeGONプロトタイプでホビーベースのLを使用した事がある。
樹脂製でボールの保持力は強いのだが、ちょっとした衝撃で逆に軸や受けが耐え切れずに破損してしまう印象だった。
しかしこの特大サイズなら受けはそうそう壊れそうにない。
軸はコトブキヤのLLが使えるし耐久性も問題なさそう。
結局下半身の要所4箇所はこれでいく事にした。
10・1 DRAeGON 構造改革

中心軸がずれてたり前後・左右のバランスが悪かったりして、
何度も何度も何度も受けを組み直したり、軸穴の位置を修正したりする。
何とかして四足の状態と二足立ちの状態を両立させたいのだ。
10・2 DEEP と DRAeGON

凱旋門賞のショックであまり作業進まず…
その前に録画してたNスペのディープ・インパクト特集を見る。
ディープは走る際に上下動が少なく脚の可動域が広いという。わがDRAeGONの可動にも参考になる?
10・3 総合ファイター DRAeGON

苦闘の末、立って良し寝て良しのDRAeGONの体バランスがほぼできた。
ちなみに今回なぜREAL DEALというネーミングにしたかは推して知るべし。
(当時あった総合格闘技イベント、PRIDE がアメリカ発進出の際、
『REAL DEAL』というネーミングでプロモーションしていた。2008/3/1 追記)
10・4 可動部隠し

このDRAeGON-RDでは可動フィギュアの一番の欠点である接合部をなるべく見えなくする為の試行錯誤を繰り返した。
可動域を広く取るとその分隠蔽しにくくなるので、そのバランスが難しい。
昼頃宅急便が来るが、作業の真っ最中で部屋は散乱、自分は下着姿。
着替える余裕もなく、あられもない格好のまま応対する。
予約しておいたチケットだった。席番を見てあまりの好位置に一機にテンション上がる。
その勢いで制作に没頭する。
10・5 一応、全体。

全パーツの形が一応できる。尻尾は一部重複させるのでもう少し長くなる。
昨日から焼いては作り、焼いては作りの連続でオーブンもフル回転。
しかしこのチンチンいう音はどうにかならんだろうか。
暑いので窓を多少開けてるし、一日中何をそんなに喰ってるのかと近所の人に思われているのでは…

でかい。以前のDRAeGONと比べても歴然だ。
トールキンの『ニグルの木の葉』という短編で、
一枚の葉から始めてそれが木になり森になり、という描き方をする画家の話がある。
自分のやり方もまさにそれで、最終的にこんな大きくなるとは思っていなかった。
まあ、単に計画性がないだけとも言えるが…
しかし可動部品だけで千円はかかるし、コストが結構高くつきそう。
ここからは「探り」と「削り」。原型の不具合を把握した上で、それを減らしていくと。

細かい所を修正していき、表面を整えていく。
こういう繰り返し作業はしんどいけど、頭はさほど使わないのでテレビをつけっぱなしにして気を紛らわす。
作業しながらなので背中越しに聞いてるだけだが、
早朝から大山のぶ代に説教されたり、突然「ハヒフヘホー」と意味不明な奇声が聞こえてきたり、
食パン食パンとやけにうるさい女がいたり、頭が混乱してくる。
10・6 切れ切れ

ホワイトサーフェイサーが途中で切れて、新しく買ってきて吹いたらグレーだった…
前にも同じ間違いをしたっけな。それにしても、外見が似すぎてるのがいけない。
キャップも両方白だし。せめててっぺんに貼ってるシールの色は変えてくれ。
型作りの為、原型を粘土に埋めていく作業にやたら手間取る。翼と胴体が嵩張りすぎるせいだ。
途中で粘土が切れ大雨の中、買いに行く。型は結局5個でしかもでかい。

夜になってシリコンを流し始めたが、やはりシリコンも切れる。
使ってるシリコンは近所にないので、明日の開店に合わせてbe-jに買いに行こう。
予定より作業が遅れ出してきた。
日曜日にお助けキャラを呼んでフルに働いてもらわなくては…
10・7 仕入れ

シリコン・キャスト・ボールジョイントを買って来る。
シリコン型の残りを埋めて、その間に設営材料などを制作する。
10・8 チクタク

日が変わってやっとキャストを抜き始める。
複製作業も大分慣れたが、やはり流れ込んでない部分が出るので何度も修正する。
一通り抜き終わった頃、助っ人現る。早速出来たキャストの処理を頼む。
結局今回は完成品2種類を僅少数ずつとしたのだが、
1体20パーツあるので(眼を入れると22パーツ)2人がかりでも大変。
終わりが見えない処理作業を延々と続け、頭の中では『TWENTY FOUR』のあの時計音が何度も鳴る。
夕方頃ようやく処理し終わり、急いで洗剤と歯ブラシでキャストに付いた油分をゴシゴシ落とす。
サーフェイサーをかけて塗装準備が整った段階で、刺激臭漂う部屋の窓を開けたまま飯に出る。
10・9 イベント当日

飯から帰って来て、私は別作業のため塗装は全面的に助っ人に一任する。
助っ人は元々塗装だけの約束のだったのに、理不尽に与えられる激務に耐え、
当日の午前4時にようやく塗装を終えた…

ようやく組んでみた。これがメタルブラック。

以前のDRAeGONと比較するとこんな感じ。

こちらがクロームシルバー。
助っ人はシルバーの方を気に入ったようだった。
朝、出発ぎりぎりまで組み立て作業をして、いざ横浜へ。
10・9 WHF横浜DASH 会場

こんな具合で設営。
本来の予定では2足型新フィギュアも作って、もっとにぎやかになる筈だったのだが…

組み立てが全部は間に合わずに、会場でも作業をしていた。
口の開閉部のジョイント接合に失敗したものがあり、
それを急遽サンプルとしてお触り用に前に置いといた。

現場では全く気付かなかったが、タイプミスをして「FIGURE」が「GIGURE」になっていた。
かなり恥ずい。

クロームシルバーの方は見事完売。
個人的には黒も悪くないと思っていたのだが、大トカゲみたく見えるのかな。
エピソード1
近くのディーラーの子供がDRAeGON-RDをいたく気に入ったらしく、
何度も来て「これやべえよ!これやべえよ!」と大喜び。
シルバーが完売すると「どこいっちゃったの?」と残念そうだった。
この子も断然シルバー派だった。それにしてもDRAeGONは毎回子供受けはいいんだよな。
自分の発想が子供向きなのか!?
エピソード2
私がいない間に、ある客が来てお試し用サンプルをぐりぐり触りながら
「すごいですね、がんばりましたね」と感心してくれていたらしい。
ところが頭の所を触ったとたん口が外れて落ちてしまい、
お客はびっくりして恐縮しまくって慌てて去って行ったという。
そこに欠陥があるからサンプルにしていたのだが、
店番の人にもちゃんと説明してなくてうまく伝わらず、何だか気の毒な事をした。
帰ってDRAeGON−RDと遊ぶ

現状のDRAeGONと遊びながら次の構想を色々と練る

手乗りドラゴン? ちょっと重い。
やはりもう少し小さくして可動性を重視した方がいいかな。

キングボンビーの所業に驚愕するDRAeGON。
締めのあいさつ
(2007/9/22 追記)
制作日記は以上で終わりです。
昔の恥ずかしい制作課程を知った方は、そっと秘密にしておいて下さいね。
この後、DRAeGONs.comとしてサイトを今のものに引っ越しました。
1年近く間を置いて現行の『泥竜日記』につながる訳ですが、
以前のような制作日記の形からはちょっと外れてしまったかも知れません。
これからフィギュア作りを始める人や、制作に行き詰まった人はこの旧制作日記を見て、
かつてこんな無茶苦茶やってた奴もいたんだと、自信を持ってもらえたらと思います。
(今も結構ひどかったりするのですが・・・)
最後までお付き合い頂きまして、誠にありがとうございます。
今後は『泥竜日記』をぜひ御贔屓に!
DRAeGONs.com 代表 SPキャロル
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